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信州AI・IT活用相談室

【相談室だより Vol.2】世界標準のシステムを導入支援する中で学んだ「1番大切なこと」

相談室だより
はじめに
信州での活動の様子

こんにちは。

信州AI・IT活用相談室の加藤です。

前回のVol.1では、私がなぜこの上伊那で相談室を立ち上げたのか、その背景についてお話ししました。

第2回となる今回は地元を離れて東京や大阪、そして全国各地の現場で大企業の基幹システム導入を支援する中で学んだ「AIやITシステムなどを導入するうえで一番大切だと考えていること」についてお伝えしたいと思います。


全国の工場や現場を回った、ITコンサルタント時代

再上京後の私は、製造業やメーカーをはじめとする大手企業の基幹システム導入や業務改革(BPR)の仕事に携わっていました。

東京や大阪などのお客様の本社はもちろん、出張で全国各地の工場や物流現場へ足を運ぶ日々。

最上流となる「経営課題を解決するための構想の策定」から要件定義・システム設計・開発・導入後の運用保守まで、システム導入の一連の工程を経験してきました。

その中で長く携わってきたのが、「SAP(エスエーピー)」に代表される大企業向けの「基幹システム」です。

少し専門的な言葉になりますが「基幹システム」とは受注・生産・出荷・在庫・会計など、会社のお金やモノの動きを根っこから支えるいわば「会社の心臓部」となる仕組みです。

SAPは、日本だけでなく世界中の多くの企業で利用されている代表的な基幹システムの一つです。

こうした世界標準のシステム導入を支援する中で、私が特に感銘を受けたのは、単に「高機能であること」ではありませんでした。

会社全体の業務を一つの大きな仕組みとして捉え、データをつなぎ、長期間にわたって企業活動を支えられるように設計する。

さらにその土台には高度なセキュリティや内部統制、細かな権限管理があります。

例えば現場で発生した受注や生産・出荷といった一つひとつの動きがデータとしてつながり、最終的には売上や原価・利益などの経営数字へ反映されていく。

私はこうした仕組みの導入支援を経験する中で「会社全体のデータをどうつなぎ、安全に管理するか」という設計思想こそが企業のシステム基盤には重要だと学びました。


素晴らしいシステムでも、現場で使われなければ意味がない

一方でどれほど優れた仕組みを作っても、それだけではうまくいかないという現実にも何度も直面しました。

それは、

「現場で使ってもらえなければ、どれだけ優れたITシステムでも価値を生み出せない」

ということです。

大規模なシステム導入では会社全体の効率化や内部統制・セキュリティなど、経営側から見れば非常に重要な目的があります。

しかしそれを追求するあまり、実際に操作する現場からすると

「入力項目が多い」

「画面が分かりにくい」

「今までのやり方のほうが早い」

と感じてしまうことがあります。

するとせっかく多額の費用と時間をかけて導入したシステムでも、現場で十分に活用されません。

データが正しく入力されなければ、その先の分析や経営判断にもつながらない。

経営側が求める「安全性や全体最適」と現場が求める「個別最適な使いやすさ」の両方がそろわなければ、AI・IT導入はうまくいかないのです。

私自身、チームリーダーとしてこの二つの間に立ちながら、試行錯誤を重ねてきました。

そしてこの経験が現在の私のAI・IT活用支援の考え方につながっています。


私がたどり着いた結論。「現場の使いやすさを追求しながら、裏側で理想の仕組みを作る」

私が大切にしているのは

経営に必要なデータ構造やセキュリティは裏側でしっかり作りながら、現場の使い方はできるだけ変えずシンプルにすること。

そしてもう一つ、

「人がシステムに合わせる」のではなく、「システムを現場に合わせる」ことです。

新しいシステムを導入するからといって、現場の皆さんに新しい複雑な操作を覚えてもらうことは極力減らします。

例えば、すでにLINEなどのコミュニケーションツールが現場で使われているのであれば、そこから作業報告や製造実績入力ができるようにする。

PCが苦手な方には、スマートフォンからできるだけ少ない操作で入力を終えられるようにする。

手書きの紙が残ってしまう場合は、AIで文字を読み取ってデータ化する。

大切なのは、新しいAIやITを導入することではありません。

現場の仕事をなるべく変えずに、裏側の仕組みを最適化することで経営課題を解決すること。

これがITを現場に定着させ、会社全体として効果を実感していただくために重要だと私は考えています。


「経営」と「現場」の両方にとって使える仕組みを

経営者にとって必要なのは、不正やミスを防ぎながら、会社全体の状況を正しく把握できる「安全で強いデータ基盤」です。

一方で現場にとって必要なのは日々の仕事を邪魔せず、ストレスなく直感的に使える「馴染みやすい仕組み」です。

この二つを両立して初めて、ITは本当の意味で会社の役に立つものになると私は考えています。

大企業のシステムに求められる「全体最適や堅牢さ」と全国の工場や物流現場で見てきた「現場で本当に求められていること」。

そして税理士法人時代に地域の会社の経営課題に触れてきたこと。

これらすべての経験をしてきたからこそできる支援を、この長野県の地域からしていきたいと思っています。

「データをきちんとつなぐ」「安全に管理する」「現場が無理なく使えるようにする」これらのことをしっかりと会社の規模や予算に合わせて実現していきます。

「以前システムを入れてみたが、現場に合わず失敗した」

「AIやITを導入して生産性を向上させたいけれど、現場で使えるかが心配」

「今使っているシステムを活かしながら、もっとAIを活用したい」

そんなお悩みがあれば、ぜひ一度、信州AI・IT活用相談室へご相談ください。

新しいシステムを入れることを前提にするのではなく、今の仕事や現場を見ながら、皆さんにとって本当に使いやすい方法を一緒に考えていきます。

〇ひとこと

今回の写真は以前、私が東京で勤めていた本社の近くです。
皇居が近かったため、お昼休みは同僚と周辺をよく散歩してました。

加藤 大地(信州AI・IT活用相談室 代表)

この記事を書いた人

加藤 大地

信州AI・IT活用相談室 代表

リバティゲート・コンサルティング株式会社 代表取締役

長野県の地域のみなさまを支援する中で、感じたことを相談室だよりで発信していきます。

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